最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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「艦が浮いているぞ!」 格納庫の中で誰かが叫んだ。計器を見ると、確かに数フィートだけ上昇していた。 「ツカサ!」 突然呼ばれた。音源をたどるとメリッサがいた。 「メリッサ!……ずいぶん久しぶりだな」 「へへへ、あの時、この区画にいたのがバレちゃって、自室で軟禁状態だったの」 「もういいのか?」 「ええ。監視もいなくなったし」 「ちょうどよかった。伝えたいことがある」 ツカサはコックピットから飛び降りた。 「私も……言いたいことが」 メリッサはうつむいた。 「えっと、どっちから話そうか?」 「私から!……その、返事が聞きたいな。私、一応告白したし」 「そのことなんだけどさ、伝えられなかったんだけど、実は、日本に彼女がいるんだ」 「えぇっ!そ、そうだったの……」
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