最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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敵機は回避のモーションを一瞬だけ起こしたが、あえなく撃墜された。 「あんな機動をするなんて、本当に戦闘機かよ……」 ツカサは呆気に取られて見ていた。 「見た、ツカサ?私の華麗な空戦テク」 メルトはバトロイド形態でポーズをとった。 「調子に乗りすぎ」 「だってこの機体、私自身が空を飛んでいるみたいで気持ち良いもん」 嬉々として語った。 「はいはい、分かったよ。……敵機を捉えた」 「私が!」 「メルトはそこにいて。あれは俺が落とす」 対抗意識というわけではなかった。しかしメルト1人に全てを任せるのは気が引けた。 「あらら、撃墜できなくて焦ってるの?」 「違う」 キッパリと宣言すると、ステルス航行のまま敵機に接近した。
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