最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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「撃ってこないって事は、FCS(火器官制システム)がイカレたか。……まさか特攻を?メルト、敵機を落としてくれ」 ツカサと敵機の位置関係は垂直であり、距離があった。 無理なロール機動によって機速は落ちていた。これ以上の低速での急速ターンは不可能だった。 メルトは敵機の進路上に“立った”。しかし撃たなかった。 「撃て!」 「待って、待って……」 VF-0Eのガンポッドは1発だけ撃った。その弾は敵機の背面の真ん中に命中した。 バランスを失うと、敵機は爆発した。パイロットは直前でベイルアウトした。 「命中!」 「危ないことを……」 「でも当てる自信はあったのよ!バルキリーでスナイパーってかっこいいかも」
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