最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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「射程が短いのと、敵が撃ってこなかったのと、……あとは奇跡だ」 「ちょっとは褒めてよ」 そう言ってメルトは通信機を切った。 危ない橋は渡るな。そう言いかけた瞬間だった。 アスカの真横を飛んでいた時だった。不意に危険が迫っているように感じた。 「メルト、下へ回避だ!」 「何よ、いきなり?もしかして例の超能力?」 回線を開いているか不安だったが、メルトには届いた。 「ああ、そうだ。急げ」 ツカサは操縦桿を倒して、アスカの腹の下に潜った。 メルトは若干不服そうに翼を揺らしたが、ツカサの後ろを追った。 メルトが降下して1秒も経たない時、突然アスカの側面扉が内側から破裂した。そこから、紫色の細長い物体が飛び出してきた。 「キャァァ!今のは?」
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