最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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すでに小さくなるほど遠ざかった鳥の人を見ながら、ツカサは言った。 「見えるの?」 「見えないのか?」 「ええ」 「パイロットは目が命だ。もちろんスナイパーもな」 ツカサはメルトの揚げ足を取った。 メルトは不満を表すように、返答しなかった。 鳥の人は紫色のベールで覆われていた。そのベールの上部が膨らむと、一気に開いた。 鳥のような翼が左右に向かって伸びていく。 元の質量より遥かに大きい。空中で他の原子でも寄せ付けたのだろうか。 「デカイ!メルト、見えているか?」 「もちろんよ!外部カメラを拡大表示させているの」 「そんな機能があるのか?」 「バルキリーにはね」
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