最終章 決戦、機械の鳥と原始文化<プロトカルチャー>の鳥

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その時、鳥の人は翼を丸め込むようにした。その翼は帯電したように電気が走り、強烈な光を放ち始めた。 「やばい、攻撃だ。ついてこい」 「ええ、もちろんその判断を信じるわよ」 ツカサとメルトは、背面飛行から直角に機首を下げた。 無重力から急速なGがのしかかった。 突然視界が光に包まれた。 背後から猛烈な風圧が来た。 機体が揺れ、警告音が鳴り響いた。 「クゥゥ……!」 機体を水平に戻した。無意識に目を閉じていたようだった。 目を開くと、眼下には以前と同じ空と海が広がっていた。 「メルト、無事か?」 「私がこの程度で死ぬわけが……ツカサ、艦艇が!」 メルトは慌てたように叫んだ。 ツカサは慌てて後ろを見た。 「これは!」
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