第1章 ツカサ・瓜生

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またしても、ケイトスリーからの通信ランプが点滅した。 「お前はどうなんだ?ツカサ」 「えっ、俺ですか」 「そうだよ、お前に話している」 「そのぅ……海は好きです。しかし、今は仕事に集中するべきですよ。なんか、嫌な勘がします」 「出た出た。お前お得意の『勘』。まだ陸軍のクセが抜けてないみたいだな」 ケイトスリー、ジャクソン中尉の言葉で、過去の記憶が呼び起こされた。 爆発音。地響き。銃の反動。火薬の臭い。鉄の冷たさ。冷たい死体。生暖かい返り血。 ツカサは笑って返したが、フラッシュバックには嫌気がさしていた。
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