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「生き残るぞ、ツカサ」
「了解です、中尉」
ジャクソンの操る3番機は右側へ上昇した。ツカサも、エンジンの出力を上げてついて行った。
敵はレーダーに映らない。目視で確認するしかない。
振り返ると、2つの機影が向かって来ていた。
しかしまだ十分に距離がある。
ツカサは3番機に接近した。
「作戦はありますか?」
「まあな。お前が敵をひきつけて離れる。
もし、敵も二手に別れたら、一騎打ちで戦う。
逆に、どちらか一方だけに2機が群がったら、フリーな方が背後から狙い撃ちだ」
「リスクが高いですが…仕方がないですね」
敵機はどんどん迫ってくる。加速性能はこちらより上だった。
「行きます」
ツカサは、遺言になるかもしれない言葉を通信機に託した。
機体を左右に振った。
さらに敵に近いた。
コックピット内には警報が鳴り響いた。
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