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学校の授業は特に問題なく続いている。
俺は黒板が見えないので、ノートは取れないので静があとで教えてくれる。
教科書は点字で書かれているので、目で見る必要はない。
これを読めるようになるまでは、並大抵の苦労ではなかった。指で追っても意味不明な点の羅列に、頭が混乱して発狂しそうにもなった。それでも、理解して読めるようになったときは嬉しかった。
手が俺の目になった――そんな感じだったから。
そしてもう一つの変化は、耳がよく聞こえるようになった事。人間の身体は不思議なもので、失ったものがあると他の器官がそれを補う。目が見えなくなって、俺は音の判断力が少しだけ上がったようだ。だから感じる事が出来るものがある。
――声は人の思いをのせて聞こえるもの。
それが少し理解出来るようになっていた……。
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