興味

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実際フィリアが言う通り、この誘いは願ってもこないようなチャンスなのだ。 通常、風紀委員と生徒会は心身共に優れた特待生がなるのだが、稀(まれ)に"何らかの"形で大勢の教師や生徒、役職についている特待生(例で言えば生徒会長や風紀委員長など)や権限の高い教師から認めてもらえば、一般生徒でも生徒会や風紀委員に入ることができる。 だがこの条件はあまり簡単なものとは言えない。 "何らかの"と言うことはどんなことでもいいから認めてもらえばOKと言うことになるが、逆に言えば"何をしたら認めてもらえるか"ということが決まっていない。 ただ力が強ければいいのか、ある特殊なことができればいいのか、はたまた人望溢れる人柄ならいいのか、ただ認めてもらうにしても様々ある。 さらにそれを認めてもらう人によっても変わってくるのでさらに難易度は高くなる。 よって一般生徒が風紀委員などに入れる可能性は極めて低いのであるが、そのチャンスが今アルバの目の前にある。 フィリアはもう一度ため息を吐くと、フィリアは真剣な眼差しをしてアルバを見る。 「アルヴァイン=レクシード」 今までとは違う真剣な声で話しかけるフィリア。 「魔術マゲイア学園一年B組及び、風紀委員副会長に在籍のフィリア=ラン=ハークの権限の下、貴方を風紀委員への入部権利を与えます」 さすが特待生と言うべきか、先ほどまでのフィリアとは思えない副会長としての気迫と威厳をはなっている。 「共にこの学園を良い場所にしていきませんか?」 フィリアはアルバの前に右手を差し出す。 こんなチャンスは二度と来ることはない。 一般生徒なら即この手を握るだろう。 だが、
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