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「あ~もぅ何なのよあんたわ!!!だいたいあんたは人に対しての礼儀ってものが………」
などとガミガミ怒鳴りながら言ってくるフィリアだが、アルバは無視して呆れたため息を吐く。
もう俺と関わるな………そうフィリアに告げたはずなのだが、言った次の日からフィリアはここに来てアルバとこんな感じのやり取りをすでに一週間も続けている。
初めは無視してたアルバだったが、無視をすると容赦なく魔術を放ってくる。
避けるのは簡単だがそうするとまたこの前の二の舞になる。
なので話し合いで終わらせようとするのだが、二人の言い分が全くもって噛み合わない。
曰(いわ)く、授業を受けても意味がない、俺に関わるな、理由は言う必要がない。
曰く、意味がわからない、納得出来ない、あんたの言うことを聞く義務はない。
この一週間どちらも妥協する事がなくて今に至る。
「ちょっと、話し聞いてる!?」
「全く聞いてないが?」
「あ、あんたねぇ………!!!」
アルバの態度に我慢できなくなったフィリアは、右手に魔力を集め、魔術を放とうとする。
「言っとくがもうベンチの交換はしないぞ?」
「うっ!!!……」
その言葉で魔術を放つことを止めるフィリア。
実は自動修復魔術は建物のみにしか使われていなかったため、ベンチは黒こげのままだった。
それを教師などにバレる前に、アルバがどっからか持ってきた真新しいベンチと入れ換えていたのだ。
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