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「あ、あんたいつも卑怯よ!!恩を盾に脅したりして!!」
「別に恩を売ったつもりも脅してるつもりも無いんだかな……」
フィリアはこれを出されると何も言い返せなく(攻撃出来なく)なる。
ただでさえアルバには恩があるのに、さらにそれを増やしてしまっている。
口の悪いアルバだか、恩の有るものに危害を加えるのは気が引けてしまうフィリア。
…まぁ感情的になってしまうとそれを忘れてしまうのだが………
「………で、お前は一体いつ教室に帰るんだ?」
「あんたが一緒に来るまでよ、サボりの常習犯」
しかし恩があろうが言いたいことは言うし、風紀委員の仕事はきっちりとやるフィリア。
とても真面目な子である。
「はぁ…そろそろ諦めるって考えはないのか?」
「そんな考えが出るようじゃ、風紀委員副会長は務まらないわよ」
「…………」
アルバはもう一度ため息を吐く。
こういう奴はとてつもなくしつこい。
そんなことはこの一週間を見れば分かることだが、それでも行く気がしないアルバは頭を掻きながらどうしたら諦めるかを考えだす。
が、
「…一つ言っとくけどあんた、私の言うこと聞かないと次は私じゃなくて会長直々に注意(という名の制裁)に来るわよ」
その言葉にアルバは動きを止める。
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