二度目の教室

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吹き飛んだドアは"何にも"阻(はば)まれることもなく、反対側の壁にドアと同じ速度で飛んできた少年と一緒に激突した。 「ぐへぇッッッ!!!!!」 アルバにぶつかる予定が壁とぶつかってしまったため、受け身をとることもできずに奇声をあげて、重力に逆らわず壁からはがれ落ちてうつぶせに倒れる。 「………お前は俺に恨みでもあるのか?」 アルバは呆れ気味で聞いてみた。 教室内から嫌な殺気を感じたアルバはフィリアから数歩後ろに下がったため、ドアとローズに巻き込まれずにすんだ。 ローズとも会って一週間しか立たないが、何故か会うたび(もしくはローズがアルバを見かけた時)にこのてのちょっかい(殺す勢いの)をしてくる。 まぁ別に怪我をしたことはないし、すべて逃げ切っていたからすぐ諦めるだろうと思っていたのだが、なかなかしつこいようなので仕方なく聞いてみた。 恨まれることをした覚えはないが、自分の知らぬ間に何かいらぬ誤解をされているのだろうと思うアルバ。 すると、アルバの言葉を聞いたローズは「くっくっくっくっくっ……」とバカにしたように笑い出した。 「恨みがあるかだって?貴様、まさか無いとでも思っているんじゃないだろうね?」 今度は「フフフフフ……」と笑いながらゆっくりと立ち上がる。 「確かにフィリアは可愛く可憐(かれん)で美しい、それは認めよう。しかし、だからといって嫌がるフィリアを脅して無理あり一緒にいるのはどういう了見だい?さらには頭を撫でたり、おでことおでこをくっつけたり……………僕だってまだそんなことしたことないのに!!!!!貴様わぁ……貴様わぁぁぁ!!!!!!」 …………とりあえず盛大な誤解と嫉妬を受けていることは分かったアルバ。 (あいつと一緒にいるのは勝手にあいつが付きまとってくるだけだし、撫でたりとかは昔よく先生にされてたから、ついやっただけなんだがな………あっ、そういえばローズ?だったと思うが、あいつとこいつは婚約者とか言ってた気がするな。あ~だからこんなに嫉妬してんのか、納得(なっとく)) どうやらこっちも勘違いをしてしまったようだ。 (まぁなんにせよ、誤解を解かないと面倒なことに巻き込まれるな、絶対) そう思い、ローズに今までのいきさつを説明しようとしたのだが、 「あのなローズ?とやら、お前は何か勘違…「黙れこの外道がぁ!!!!!!」 聞く耳が無いようだ。  
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