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「レクシード君って、魔術と肉弾戦はどっちが得意なの?」
「出身ってどこ?」
「彼女とかいるの?」
「好みのタイプは?ハークさんはおすすめだよ?」
「僕はそのハークさんとの関係について詳しく聞きたいんだが?」
「そうだ!!白状しろレクシード!!!一体ハークさんとはどういう関係だ!!!」
簡単に説明すると、クラスメイトたちに囲まれた。
あのあと授業(三時限目の最中だったらしい)が再開してしばらく立ち、三時限目終了のチャイムがなった。
それと同時にアルバの席(外側の一番後ろの席、つまりはフィリアの後ろ)にほとんどのクラスメイトが集まり質問攻め。
授業中も、周りからの視線があったため何となくは予想していたアルバだったが、
(面倒だぁ……)
フレンドリーな性格ではないうえにあまり他人と関わりたくないアルバにとって、この状況は良い状況とは言えない。
さらにフィリアとの関係がどうのこうの言ってる連中のせいで、少し離れて読書(読んでいるのは植物系の魔導書)をしているローズから禍々(まがまが)しい嫉妬のオーラが出ている。
このままではまたローズが暴れ出しそうなので、どうやってこの場を治(お)めようと考えていると、
「そこの人気者なレクシード、ちょっと来い」
授業の片付けを終えたカーティスがアルバを呼んだ。
アルバは「悪い」と一言質問をしていた生徒たちに言って、教卓にいるカーティスの前まで来た。
「何ですか?」
「ちょっと話したいことがあっから少しばかり付きあえ」
「分かりました」
アルバの返事を聞いたと同時にカーティスは教室から出ていき、アルバもそれに付いていった。
その様子をクラスメイトやフィリアたち(嫉妬のあまり気づいていないローズは除く)はなんだろう?と疑問に思いながら見送った。
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