鼓動(ハジマル)

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南仙石市には『幽霊研究所』と呼ばれる化学研究所がある 陽が完全に沈んでからのみ活動するからだそうだ この日もすでに時計の針は12時を回っているにも関わらず研究所の明かりは点いたままだった 「遂にこの薬品が認められる日が来たんだな……」 「それは最後の実験が成功してから言ってください。」 部屋には白衣を着た数名の人間と一匹の小型犬がいた 「何度もシュミュレーションをして成功しているんだ、失敗なんて有り得ない!」 「わかってますよ……だから自分達はこの計画に参加したんです。」 そう言った男の手には緑色の液体の入った注射器が握られている 「それでは『生物兵器』の最終実験を開始します。」 小型犬の体に液体が注射された
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