現実

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親方:「言うたやろが・・ 自分の身体は自分が一番分かるて」 猛:「せやかて、早い事来てたらて先生が言うてたんでしょーが!」 ムキになって親方に噛みついてしまった。 まるで、もう助からないって決めつけてるように感じたんやろう。 親方:「お前、ワシが助からんて思って話してへんか?」 猛:「えっ??」 前が見えにくいほどに涙が溢れ出た。 そして、親方のその言葉に目の前に光が差してきた。 ホンマにパッと明るくなった。 親方:「明日から入院して手術する予定や・・・ 腫瘍は悪性なんは間違いないらしいけどな? 手術で取り除けば大丈夫やて言われてるんや・・」 猛:「ホンマ・・・ ホンマなんすか!!」 親方:「お前にこれ以上ウソ付く気あれへんわ」 猛:「良かった・・・ ホンマ良かった・・・」 身体の力が一気に抜けてしまい、猛は側にあったソファに倒れ込んだ。
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