現実

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日が経つに連れ、音沙汰のない現状に不安は募る。 仕事以外で親方の携帯を鳴らしたらあかん… 親方も病気と闘ってるんや・・・ 何度も何度も感情を押し殺していた。 そしてそんな不安な顔は隠せるものではない。 親方が入院してからは、残務処理も自分でしていた為、帰る時間はかなり遅くなっていた。 事務所を真っ暗にして、鍵を閉める。 暗闇と化した門までの道のりを何を考えるでもなくゆっくりと歩く。 頭の中は不安の二文字に支配されていた。 門の前に立ち止まり、大きく深呼吸をした。 兵頭:「よう! えらい遅くまでご苦労さん」 猛:「リョウさん?」 兵頭:「近く通り掛かったら、事務所電気ついてたからな~ 待ってたんや」 猛:「待ってたって・・・」 兵頭の足元には一時間やそこらで吸いきれない程のタバコのカスが転がっていた。
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