現実

14/120
前へ
/780ページ
次へ
兵頭:「どうしても聞きたい事があってな?」 そう言う兵頭の表情から何か大きな決意を感じていた。 猛:「ここやったら何なんで、ガリュでも行きましょ」 猛もまた、その決意に答えるべく、【眼】に火を灯し兵頭の顔を見た。 二人の眼線は合わさり、言葉ではない会話をしているようであった。 二人は小さく頷き、その場から移動を始めた。 ガリュまでの道のりで、猛は覚悟していた。 この人にやったら、全部話してもええ。 親方も分かってくれる・・ 店に到着し、扉を押した。 大げさな位の鈴の音が俺らを歓迎してくれた。 マスター:「猛、久しぶりやな~」 喜一:「よう、猛!」 猛:「ご無沙汰してました」 その時見せた猛の表情を一瞬で読み取った足立は、喜一を制止し、一番奥のテーブルに座るよう、猛へ促した。 喜一:「マスターどないしたんすか? あんな所座らせたら、会話も出来ませんやん」 マスター:「何や今日は大事な話があるような雰囲気や 俺らは入らん方がええ」
/780ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3402人が本棚に入れています
本棚に追加