現実

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猛:「はあ? やあれへんねん!! あんたか? あんたか? 親方の携帯で電話してきたんは!」 そこに居る看護婦を見渡し、感情的に言葉を並べた。 「私です」 そう呟いた女性は、さっき電話で話した女と何となく繋がるような言葉使いだった。 猛:「あんたかっ! 何の証明が必要やねん! なあ? 親方の状況を知るんに、何が必要や言うねんっ!!」 女:「そういうルールやからです」 表情を変える事なく、そう呟いた。 看護婦:「中谷さん、状況が分からないわ」 中谷:「婦長、申し訳ありません・・ 山川さんから、前もってお願いされてまして・・ 高橋さんから連絡があったら必ず用件だけ聞いといて欲しいって・・」 婦長:「山川さんが!?」 中谷:「・・・・はい」 中谷という女性は、婦長に説明をし、表情を強張らせていた。 猛:「あんたが婦長さんかいな・・・ 頼むわ・・ 親方に会わせてくれんか?」
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