現実

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猛:「婦長さん・・ 親方を助けて下さい・・ 俺は親方が居らな何も自信ないんや・・ 親方に何も恩返し出来てへんねや・・ なあ? 頼むわ・・」 婦長:「高橋さん? 私たちの仕事は当然山川さんを助ける事。 どんな状況になっても希望は絶対捨てないの。 あなたも同じ。 絶対希望を捨てないで?」 猛:「ウッウッウッ・・ 信じてるわ。 俺は親方を信じるしか生き方を知らんねや・・」 婦長:「さあ、行こう? 手の治療してあげる。 山川さんの側に居てあげて?」 猛:「・・・・・はい(涙)」 それがどんなに絶望的な状況であろうが、信じるしかない。 まだ何も恩返ししてへんねや。 こんな所で泣いてる場合やないやろうがっ! 自分に言い聞かせ、必死に前を向いた。 前を向く事が今自分にできる親孝行やと、そう自分に言い聞かせた。 詰所で治療を受けてる最中に、携帯が鳴り響いた。 猛:「リョウさん・・」 兵頭:「猛・・今病院に着いた。 親方はどないや?」 猛:「リョウさん・・ 今3Fに居ます。 詰所まで来て下さい」 兵頭:「あ、、ああ」
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