3402人が本棚に入れています
本棚に追加
猛:「親父・・
また、日本酒一緒に飲みたいな?
今度は朝まで付き合うわ。
絶対潰したるからな?」
親方:「・・・・・」
親方が小さく頷き、悔しそうな表情をした。
まるで、俺はもう助からんって言いたいかのような表情をした。
もう、自分の身体やなかったんやろう・・
何もかもが思い通りにならんイラだちが募っているんだろう。
その感情を俺らみたいに【何か】にぶつける事も出来ず、ただもがいてるように見えて、悔しかった・・
猛:「親父・・・」
(その苦しみ、少し俺に分けてくれやっ!!)
猛はいつもそう思っていた。
病院に行き、帰路に着く度に、とめどない悔しさに襲われた。
そんな最中、病室の扉が開き、先生と看護婦が部屋に入ってきた。
検診とガチ合うのは、意外に初めてで、ただ黙ってその風景を窓側にもたれ掛かり眺めていた。
「失礼ですが、あなたが猛君?」
先生は猛の方を眺めながらそう呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!