現実

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木下:「相手も人数がおるしな・・ えらい余裕見せてたよ。 山川さんの一撃が一人の顔面にめり込むまではな? ものすごい音がしたって思ったら、悪者の一人が後ろに吹っ飛ぶのが目に入ったんや。 ホンマに人って吹っ飛ぶんや・・ 漫画の世界やないんや・・ ホンマに冷静にそう思ったわ」 猛:「・・・・・」 猛はその話を夢中になりながら聞いていた。 木下:「そこからは、相手も強かったけど、山川さんの強さだけが印象に残ってる。 それだけ相手を圧倒してたよ」 猛:「俺も怖いもんなんかないって思ったけど、親父には怖いって思いましたよ・・ それだけ、何か感じるものがあったんやと思います」 木下:「うん・・ なんかそんな雰囲気があるわな。 絶対的なイメージがあったわ」 猛:「分かります」 木下:「山川さんの若い時とそっくりやわ、猛君の雰囲気は」 猛:「ホンマですか?」 木下:「うん・・ 持ってる雰囲気は山川さんを思い出すよ その時、打ちのめされた連中の表情を見て、めっちゃ爽快な気分になったんを覚えてるよ」
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