現実

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一方、猛を乗せた救急車の中では、隊員が必死になって手当てをしていた。 兵頭:「猛っ!頑張れよ!! そんなくだらん事でくたばんなよ、おいっ!」 隊員:「君っ!!そこから離れて!! もうすぐ病院に着くからな? 頑張れよ?」 隊員も必死に命をこちらへ呼び戻すべく叫んでいた。 兵頭:「どないですかっ!! 猛はどないなんですか?」 隊員:「おそらく、そのナイフ返しが付いてるタイプではないか? 出血が異常なんだ! すぐにでも、輸血が必要だ。 彼の血液は分かるかね?」 兵頭:「やから・・ 猛は大丈夫やんな?」 隊員:「今はそんな事を言うてる場合やないやろがっ!! 血液型は分からんかと聞いてるんやっ!!」 温厚に言葉を発していた、隊員は感情的に叫びだした。 兵頭もまた、その言葉にふと現実に戻されたのだった。
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