現実

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親方:「その人には絶対的な統率力があった。 ワシも坂上もその人の眼に魅せられたよ。 あの人の為やったら、命なんか惜しい思わんかったわ」 猛:「すごい人なんですね・・・その人」 明らかに表情が柔らかくなった親方が更に続けて話し出した。 親方:「猛・・・ お前はこの先、色んな人間と出会うやろう・・・ その一つ一つの出会いを大事にするんやぞ? 魅眼の持ち主であるお前には、必ずドデカイ出会いがたくさんあるはずや!!」 猛:「親方、ありがとうございます・・・ その言葉肝に銘じておきます」 親方は猛のその言葉を聞くと、身体を反転させ、光の方へと歩を進めた。 猛:「親方!? どこ行くんですか? ちゅうか、ここどこなんですか?」 猛の言葉に振り向く事なく親方の姿は小さくなっていく・・・ それを追いかけようと、足を前に出すが、自分の意思とは反比例し、足は前へとは進まなかった。 初めての感覚に驚きを隠せずにいた・・・・・・・
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