現実

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兵頭:「・・・・・・・」 (猛の眼に光が戻っていく・・・ この短時間でどうやってここまで修復出来たかは分からんけど・・・・  取りあえずは良かった) 兵頭がそう思う通り、明らかに猛の眼には光が戻っていた。 その変化は、ミナにも感じ取れていた。 悲しみに支配されていた病室がいつしか、前向きな空気に変わってきてる事を肌で感じていた。 ミナ:「猛君・・・・ こうやって会話出来る事が何より・・・・」 ミナは言葉を選ぶように、猛に向けて口を開いた。 猛:「ミナ・・・・ 俺がこうやって、会話出来るんは親方のお陰や。 木下さんが俺の傷を治してくれたって聞いた時に、親方の容態に対して不安がよぎった・・・ 俺が刺されて、意識なくなってそれを偶然に木下さんが治してくれるやなんて… そんな偶然あると思うか? 俺は親方が自分の身体を代償に導いてくれたんやと・・・ 直感でそう思ったよ・・・」 何を思うでもなく、ミナの目を見て猛は戸惑う事なく伝えていた。 ミナ:「猛君・・・・・・」 非現実的な内容にも関わらず、ミナはそれを疑う事なく素直に受け入れていた。 猛:「親方にもらったこの命・・・ 絶対無駄にはせんよ・・・・」
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