別れ

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木下:「それは仕方ないって。 山川さんは自分の事を語りたがらない人やったし・・・・・」 猛:「やけど・・・・・ あまりに知らなさすぎます。 親方のお陰でここまで勉強させてもろたのに・・・・ 肝心な所を何も知らんなんて。 知らんやなくて、知ろうとせんかったんやって・・・・今はそう思います」 木下:「そこは気にする所やないと思うよ? 山川さんは猛君の事をホンマの息子やと思ってた。 それは間違いない事やって。 親父が息子を教育し、成長させるのは当然の事。 やけど、息子はその気持ちを知らんと成長するんやから・・・」 猛:「木下さん・・・・ ありがとうございます」 木下の言葉は、猛の気持ちを楽にさせた。 木下:「礼を言われる事なんて何もしてへんよ・・・ これからやん? これから、山川さんが【何を言いたかったのか】を自分なりに見つけて、身に付けていったらええと思う それが何よりも山川さんが望んでいる事やと思うよ?」 猛:「・・・・・・・」 木下の言葉は確かに猛の心へと刻み込まれていった。
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