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咲:「話の繋がりが良く分からないけど・・・
お兄ちゃんの言ってる事を何となくつなぎ合わせてたんやけど・・・
母ちゃんはもう死んでしまってるんやないかな?」
猛:「・・・・お前もそう思うか?」
咲:「何となくやけど、それは夢であって夢でないって言うか・・・
生死の狭間で彷徨ってたお兄ちゃんの事が心配やったんやないかなって・・・」
猛:「何十年もオカンの夢なんか見る事なかったしな・・・
何となくそうなんやないかなって思ったんや。
その後に夢に出てきた親方も妙にリアルでな?
現実として親方が俺の身代わりになってくれたんやないかなって・・・
そう思ってるんや」
猛の語るその内容があまりにもリアルで現状と合致する為、二人は言葉を発する事なく、小さく頷いてみせた。
猛:「親方にもらった命やって思ったら、泣いてる場合やない・・・
落ち込んでる場合やないってそう思えたんや・・・」
ミナ:「正直驚いてた・・・
親方の事がショックで、猛君がどうなってしまうんやろうって・・・
すごく心配やったから・・・」
猛:「今までの俺やったら、こんな高いハードル、絶対越える事なんか出来んやろうって思う。
やけど、今はここで親方がしっかり見てるからな?
しょうもない事でけんねや」
猛は胸の辺りに手を当て、言葉を並べた。
ミナ:「猛君・・・」
(猛君がまた一つ大きくなった・・・)
ミナは確かにそう実感していた。
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