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そんな会話をしている最中、兵頭はマサカズを連れて、病院の近所にある集会所へ到着していた。
兵頭:「マサカズ・・・
供養してやれ・・・
親方待ってるわ」
マサカズ:「・・・・・・はい」
奥の一室で眠る親方の下へゆっくり歩いた。
綺麗に正装された親方は兵頭の言う通り、とても綺麗な顔をしていた。
正直、実感がなかった。
親方の寝顔を目の当たりにし、後悔が再びマサカズを襲った。
マサカズ:「・・・・・おやかた」
(くっ・・・俺は親方に喜んでもらえる事を何かしたか?
迷惑ばかりかけて・・・
最後の最後まで俺は自分の感情を抑えれんと何をしてんねや)
そう思い至ると、涙がこみ上げてきた。
その涙は悲しみより悔しさ・後悔で支配されていた。
兵頭:「マサカズ・・・
親方、ホンマええ顔してるな?」
マサカズ:「・・・・・・・はい」
兵頭:「親方の意思を受け継げるんは猛しかおらんねや・・
俺らにできる事は猛について行く事や。
それが何よりも親方の供養になるて・・・
そう思ってる」
マサカズ:「・・・・そうっすね」
涙で支配されたマサカズであったが、兵頭の気持ちに賛同しようと必死に声を出していた。
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