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きっと親方の生き様で後悔があるとしたら、最愛の娘の事やろう・・・
猛はそう思い、啓子へ自分の全てをぶつけるつもりでいた。
啓子もまた、猛の【眼】から只ならぬ決意を感じ、素直になる事が出来た。
木下:「・・・・・・」
(驚かされてばっかりやな・・
啓子ちゃんはあれだけ頑なに山川さんを拒んでいたのに・・
猛君にかかれば、素直になれるんか・・・
僕が説得してる時と顔がまるで違うやないか)
木下は自分と猛を比べて、人間としての器の違うを実感していた。
啓子は猛に軽く会釈をし、その場を去っていった。
猛も啓子に会釈をし、彼女が立ち去った後、目線の端で坂上を捕らえていた。
坂上はさすがにショックの色を隠せずにいたが、隣で雑談をする香取のお陰で気を紛らわす事が出来てるように感じた。
そんな坂上に声を掛け辛い状況ではあったが、どうしても啓子が親方を非難した出来事を、坂上本人から聞きたいと思い、行動に移した。
猛:「坂上さん・・・」
坂上:「ん!?」
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