別れ

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田所:「坂上さんか? えらい久しぶりやな?」 坂上:「こちらこそ、ご無沙汰してました。 挨拶が遅れて申し訳ない・・・」 猛:「坂上さんと知り合いでしたか・・・」 坂上:「ああ、田所さんには昔ホンマ世話になった。」 田所:「あんたまで・・・ ワシは何も世話してへん。 ただ、司と友人やっただけの話や・・・」 猛:「司って・・・確か」 田所:「社長・・・いや、もう社長やないな・・・ 山川さんからもその話は言わんといて欲しいて言われてたけどな・・・・ ワシはいつか、猛・・お前に司の話はしてやろうって思ってたよ」 坂上:「・・・・・・」 猛:「是非、聞かせて下さい」 田所:「うん。 その男はな? ワシが男として惚れ込んだ人間やねん。」 猛:「ええ・・・ すごい人やて事は聞きました」 田所:「司がどれだけすごい人間やって事を、俺が表現する事なんてでけん・・・ やけどな・・・ ワシは驚いたよ・・・ 猛・・・・ お前に初めて会った時、目の前に司がいるような・・・ そんな錯覚に陥った。 そんなはずはないてな? 何度も否定し続けた。 やけど、お前に会う度に、薄れゆく記憶が鮮明になっていく。 これは偶然とかで片付ける事なんかでけんて・・・ そう思ったわ」
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