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香取の話で少し落ち着き、別れの夜は流れていった。
親方と坂上さんが【おやっさん】と崇拝していた、司さん。
彼の話を田所さんから聞き、その偉大さにただ呆れるだけであった。
その話を坂上と香取は懐かしそうに聞き入っていた。
香取:「ワシがまだひよっ子の刑事やった時、ホンマ司さんにはイロハを教えてもろた・・・
仕事では交われない関係やったけどな・・・
そんな関係なんか何ら壁にならんかった。
それだけ、魅せられたんや」
猛:「何か分かるような気がします・・・」
香取:「その感覚はな・・・
司さんと出会った人間にしか分からん感覚なんや・・・
猛・・・
ワシも、お前と初めて会った時に同じ気持ちになったよ。
山川や坂上が言う意味が分かるよ・・・・」
猛:「・・・そうっすか」
香取:「まだまだ、未熟なお前にそれを背負えってのは、荷が重いかも知らん・・・
やけど、気持ちだけは負けたらあかん。
お前なら背負っていける。
坂上が言うように、これからの出会いを大事にせえよ?」
猛:「・・・・・・はい」
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