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皆の気持ちを背負う覚悟をしたはずやのに、その期待が大きすぎるあまりに、不安は払拭出来ずにいた。
そんな微妙な気持ちは、親方の寝顔を見る事により、払拭されていった・・・・
それが現実。
どんな試練が訪れようと、この現実を受け止めて生きていかなあかん・・・
俺を認めてくれる人間がいる限り・・・・
そういった、強い意志が培われていった。
(親方おおきに・・・
気張った俺なんかに誰も興味ないやんな?
無理する必要なんか全くないんやんな?)
田所:「ええ顔してるな?
そうやって気持ちに余裕なかったら何してもうまい事いかんよ」
猛:「・・・・・はい」
(全部見透かされてるな・・・・・)
香取:「お前はゼロからのスタートやない。
山川が築いた礎が仰山あるんや。
そこにいる兵頭君やマサカズ君と頑張ったらええ」
猛:「香取さん・・・」
親方のお通夜は、自然と猛を成長させる時間となっていた・・・・・
まるで、親方がそんな雰囲気を準備していたかのように、自然とそんな感じになっていた。
いつの間にやら、お腹の痛みも緩和しており、夢中になって会話を楽しんだ。
窓から見える風景が次第に明るくなってきた・・・・
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