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親方がこの世を去り、猛がY社を継ぐ事になったこの年・・・
猛は24歳を迎える事となる。
中学卒業と同時に、親方の元で修行をし、ここまで上り詰めた。
決して楽な道のりではなかった。
色んな人に助けられて、ここまで来る事が出来た。
悲しい事もたくさんあった。
悔しい事もたくさんあった。
楽しい事もたくさんあった。
色んな事がありすぎて、簡単に整理する事は出来なかった。
やけど、必死に生きてきた。
目一杯生きてきたからこそ、その12年はあっと言う間に過ぎていった・・・。
まだまだ、足りないモノだらけやけど・・・・
足りないモノはみんなで補えばええんや・・・・
それが、親方の考え方であり、全ての基本やと、教わった。
個人プレイに走る必要なんか何もない。
周りを信じて動くのみ。
それが、親方のスタイルやった。
香取の言う通り、一からのスタートやない。
親方が築いた礎を、案内通りに突き進むだけ。
そこに、新たな道があれば冒険して、既存の道を潰さず、新たな活路を見出せばそれでええ。
そう思う事により、気持ちは楽になった。
不思議とプレッシャーはなかった。
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