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猛:「啓子さん・・・
あんたはホンマは親父を許したかった・・・
初めて会った時、あんたの目を見てそう確信したよ。
キッカケがなかっただけなんやろうな・・・って。
親父もそこらは不器用な人間やった。
その不器用さに人間味があった。」
啓子:「・・・・・ゴメン」
呟くようにそう囁き、ハンカチなくして、涙を押さえきれなくなっていた。
猛:「啓子さん・・・
後悔は要りませんよ・・・・
親父は、絶対あんたを責めない。
せやから、後悔なんか要らん。
あんたも俺らと一緒に親父の意志を継いでこれから生きていくべきや・・・」
啓子:「・・・・グスン
どうやって・・・・
どうやって、私が意志を継げばいい・・・・?」
猛:「親父が命を掛けて守ってきたのは、啓子さんだけやない・・・・・。
今ある、会社も親父が命を掛けて守ってきたモノやねん・・・
啓子さん・・・・・
あんたも一緒に働きましょう。
それが何より親父が望む事。
俺はそう確信しています」
何の迷いも一切感じられず、猛はそういい切った。
啓子:「私・・・・・
何も出来ないよ・・・・」
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