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猛:「何も出来なくていい・・・
今ある会社は親父がいた時のまんまです。
その会社を見て、何かを感じてくれたらそれでええです。
啓子さんが思った事を、教えて下さい。」
啓子:「それでも・・・私には・・・・」
猛:「啓子さん・・・
僕は親方の元で10年・・・
必死に生きてきました。
今ある地位や実績全てが、実力やなんて思ってないです。
親方があんな事になって、正直後を継ぐ自信はありませんでした。
やけど、俺にしか出来ないって・・・そう思う事で、前を向く事が出来た。」
啓子:「うん・・・
お父さんの意思は猛君が継いでくれたんやって・・・
私もそう確信してます
私にはそれを語る権利なんて何もありませんから・・・」
猛:「僕は何も変わりませんよ?
今までと同じように、親方の意志を継いで行きます。
啓子さんも同じように、親父の意志を継いで行って欲しいだけなんです。
ここには、親父の意志がたくさんあります。
ここで、一緒にやっていくのが、親父の意志やないかなって思ってます・・・」
啓子:「猛君・・・」
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