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それでも何か戸惑いを感じてるかのような表情をしている啓子を見て、猛は口を開いた。
猛:「何を躊躇ってるんですか?
あんたは、山川さんの娘や・・
僕がどないあがいても、絶対に超えられないモノを生まれつきもってるんや。
自分に引き目があるんなら、それを取り戻す為にも、一緒に会社を盛り上げていきましょう!」
啓子:「・・・・・・・・」
啓子の目から迷いが消えていくのが分かった。
何かつっかえが取れたのだろう・・・・
その表情の変化を見ていた兵頭の目にも、はっきりと決意が感じ取れた。
啓子:「猛君、ありがとう。
私・・・どこまで力になれるか分からないけど、やってみます・・・」
猛:「一緒に親父の意志を継いでいきましょう!」
啓子:「・・・・うん」
結果として、啓子が加入する事になった。
しかしそれは、結果ではなく、そうなるべくしてなったモノやと確信していた。
猛の眼を見て、兵頭には、最初からこの結論は安易に想定できていた。
それだけ、人を惹きつける力がある・・・・
そして、その力は、日に日に強くなってくる・・・
親方が言うていた、成長を止めたくない・・・
その言葉の意味を目の当たりにし納得していた。
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