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二人の関係がただの関係ではないと踏んだ兵頭。
中心に親方がいて、それを結ぶ【絆】というものが、それをより大きなモノにしていた。
そして、兵頭が疑問に思っていた事を、啓子本人が猛に投げかけた・・・・
啓子:「なぜ、私を誘ってくれたの?」
猛:「それは、さっきも話しました。
正直、啓子さんの存在は親方がああなるまで知りませんでした。
やけど・・・・・
その存在を知ってしもた以上は、一緒にこの会社を大きくしなあかんて・・・・
親父からも娘を宜しくて、言われてるような気がしました。
それに、僕がどんなに努力しても超えられない、唯一の存在が啓子さんあんたなんです」
啓子:「猛君・・・
あなたと話をしてるとね?
その視野の広さ、目線の先が他の人と違うと言うか・・・・
うまく言えないけどね?
昔、私が父に感じた思いが蘇ってくる。
とても不思議な感覚なの」
猛:「・・・・そうですか」
兵頭自身も疑問に思っていた事・・・
その疑問も明確となり、納得する事が出来た。
猛が言う、絶対超えられないモノ・・・・
それは目標であり、仲間というモノなのだと・・・・
啓子という存在を親方にダブらせているのだろうと・・・・
兵頭なりに理解していた。
啓子がそれと同じ理解をしたかどうかは分からないが、彼女が口に出した言葉は、猛と一緒に仕事がしたいという本心なのだと・・・・そう確信していた。
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