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ミナもまた、そんな状況にめげる事なく、ただ猛の言葉を待ち続けていた。
プロポーズを受けてから、1年・・・・
色んな事があった…と何度も過去を振り返っていたが、今現在そこにいる猛の成長を目の当たりにし、
自分の感情を表に出す時ではない・・・
そう思い、一歩下がって動向を伺うようにしていた。
自分からは決して連絡を取らない・・・
その頃のミナには、猛を信じる事しか解決策を見出せないでいた・・・。
そうやって、全てを預けるという経験がないミナであったが、そうする事により、今まで以上に猛への気持ちが強くなっているのが分かった。
長いようで短かった1年が過ぎ、猛から両親への挨拶を打診された。
いつか、この日がくるのだろうと空想的に頭では考えていた。
けど、実際この日が来ると、胸が張り裂けそうな気持ちになる。
父親はこの結婚には絶対反対なのである・・・・。
こればかりは仕方のない事。
彼にだって、プライドがあるし、父親にだってプライドがある。
それが交じり合わないのであれば、私は彼に付いて行くだけ・・・
そう何度も自分に言い聞かせていた。
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