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猛:「ミナ・・・おやっさん認めてくれたんやな・・・」
ミナ:「猛君・・・・・グスン
お父さんの口からそんな言葉が出るなんて考えもしなかった」
涙をふき取り、猛に身体を任せ、ミナは呟いた。
『猛君・・・ミナから聞いてたと思うが・・・・
私はダメな父親やった。
物事を外見でしか判断できなかったのかも知れない・・・』
ミナの親父は猛へと視線を止め、ゆっくりと話し始めた。
猛:「それが間違いかどうかは僕には分かりません。
やけど、それをお父さんが後悔する事はない思います。
こうやって、ミナは・・・・
お父さんのお陰で立派に成長したんですから・・・
それが間違いやないって何よりの証明やと思います。
僕も同じですよ・・・
こうやって、今を生きれるのは、実の両親がいて、育ての親のお陰やと思ってます・・・・
実の親父には、毎日のように殴られてました・・・
やけど・・・
今となっては、それのお陰で強さを手に入れる事ができたて思います」
猛は冷静にミナの父親と会話を進めた。
『ありがとう・・・・
私はミナの事を縛り付けてばかりいた・・・・・
自分にある愛情を、素直に表現できなかった・・・
ミナ、今までの事許してくれ・・』
ミナの父親は会話の最後にミナへ視線を移し、小さく会釈した。
ミナ:「やめて・・・お父さん」
ミナは霞みきる声で呟き、再度涙を浮かべていた。
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