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『猛君・・・・
ミナを・・・・娘を宜しくお願いします。
私は立派な父親やなかったのかも知れない。
ミナに不安ばかり与えてたのかも知れない・・・・
これからのミナの人生・・・・
幸せにしてやって下さい』
ミナの父親は涙を浮かべながら、そう言葉を纏め上げた。
ミナ:「お父さん・・・」
ミナは涙を流し、父親の元へ歩み寄った。
猛:「約束します。
納得出来ない事もある思います。
喧嘩する事もある思います。
やけど、自分が何よりも欲しかった【家族】ってやつを二人で築いていきたいと思います」
『うん・・・・
宜しく頼むよ・・・・』
『ミナ・・・良かったね?』
母親もミナに近寄り、そう呟いた。
『猛君・・・ これからも宜しくお願いします』
ミナの母親は深々を頭を下げた。
猛:「それは僕のセリフです。
ミナを幸せにします・・・・・・」
こうして、一年越しに二人は親の了承を得て、結ばれる事となった。
数日後、猛はミナと二人で、親方の墓の前に居た。
猛:「親父・・・・・
俺・・・・ミナと結婚するわ。
親父みたいな気前のええ家庭築いてみせるから・・・・
そっちから応援してくれや・・・・」
ミナ:「親方・・・・・
私、幸せになりますから・・・」
ミナは線香に火をつけ、そっと正面に置いた。
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