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猛:「こうやって、ミナと出会ったのも、一緒になれたのも・・・
親父に学ばさせてもろたから・・・・
心に余裕が出来たから、ミナの事を好きになる事が出来た・・・
多分、親父に出会ってなかったら、俺はミナの事を好きになれんかったと思う・・・・
それだけ、俺は感情が欠落してたんや・・・・」
ミナ:「猛君の感情が欠落してるって・・・喜一から何度も聞かされてたよ?
やけど、私にはそうは思えなかった」
猛:「ミナに会う随分前の話や・・・・
俺は親父に出会えんかったらどんな人間になってたんやろうな?」
ミナ:「猛君は猛君だよ・・・」
猛:「いや・・・・
きっと俺は・・・・
落ちてたと思うわ・・・・」
ミナ:「それでも、私は猛君を好きになってたと思う・・・」
ミナはそっと猛の手を取った。
猛もそれに答えて、手に力を入れた。
二人で親方の墓に頭を下げ、背中を向けた・・・・
手を繋ぎ、墓から遠のく二人・・・
ふと、ミナが呟いた。
ミナ:「今、私たちの後ろに親方が居る・・・・・・・。
そんな気がするわ」
猛:「親方はいつも俺らの事を守ってくれてるんや・・・・」
守るモノが居る強さ・・・・
それを何よりもかみ締めていた・・・・
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