軌道

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オヤジ:「猛・・・結婚するんやってな?  おめでとう・・・・・」 オヤジは笑顔でそう呟いた。 猛:「・・・・・ああ、結婚する。 俺はあんたのように、自分の家族は潰さない。 俺はあんたに育てられたから、親に裏切られる子供の気持ちが誰よりも分かる・・・・。 自分の子供は、絶対に幸せにする・・・・ あんたは反面教師なんや・・・」 冷たい視線をオヤジに浴びせながら、自分が【表面】で思ってる事を纏め上げた。 オヤジ:「・・・・・せやな こうやって、俺に報告をくれるだけ幸せなんやろうな・・・」 猛:「正直、報告するつもりもなかった・・・。 1年前、あんたに言うた通り、あの日、あんたとの関係は途切れてるんや・・・」 オヤジ:「今更、その事に対して何も言うつもりはない。 彼女・・・・・ 猛を宜しく頼みます」 オヤジは視線をミナへ向け、頭を下げた。 ミナ:「初めまして・・・」 ミナは緊張する素振りを見せつつも、挨拶を入れた直後に本題を語り始めた。 ミナ:「今日は私のわがままでこの場を設けて頂きました。 私はあなたにお会いして、どうしても話しておきたい事があります・・・・」 オヤジ:「話しておきたい事?」 ミナ:「はい。猛君は既にあなたとの関係を割り切っています。 でも・・・・ 彼の時折見せる【眼】は、あなたが造り上げたモノです。 その責任はあなたが取るべきやと私は思います」 猛:「ミナ・・・・ 何を言うてるんや? そんなんどうでもええ話やろう・・・ 今更、オヤジに何してもらいたいなんか思わんわ」 猛は自分が感じた疑問を即座に投げつけた。
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