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その日の夜、彼への気持ちを整理できないままの僕に《辛い現実》が襲ってきた
彼の言っていた人物が誰なのか
僕は知ることになる……
「えっと、彼と先週から付き合うようになったんだ」
目の前にいるのは大学に通う兄と、今日終わりを告げた彼
「真と同じ学校なんだけど、知ってるかな?」
照れながらも親しげに白馬を紹介する兄
その横には、兄弟と知らなかったのか顔色を変えた彼
「……ハジメマシテ。中村白馬です」
ぎこちなくも、そう挨拶をする彼に「会ったことなかったんだ?」と、その彼の腕に触れ見上げながら話す兄
やめて!!
叫びたくて
彼に触るな!!
その手を叩きたいのに…
先週ってどういうこと?
そう問い詰めたいのに…
僕に出来たのは
「ハジメマシテ」と返すことだけだった。
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