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しばらくして、ドアがノックされドキッと心臓が強く脈打つなか、何とか平静な顔を保ちながら扉を開くと兄がニコニコしながら立っていた。
隣には白馬…顔を見れなくて咄嗟に俯いた。
「ちょっと出掛けてくるけどいい?」
「…うん、わかった」
「今日、帰らないと思うから……」
……!!!
帰らない……って、そういう、こと、だよね……。
頭が真っ白……。
「……がいね!…って聞いてる?お~い!」
「ぇ、あ、うん。わかった」
兄の顔を見て返事をした……。
僕は、ちゃんと笑えてるかな?
「戸締まりしっかりね?じゃぁ白馬、いこ!!」
後ろ姿を見ながらそっと扉が閉まるその瞬間、二人は廊下でキスをした……。
兄がこちらを見ていた、気がした……。
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