プロローグ

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 ある雪の滴れる夜、静かなる部屋から、赤ん坊の泣き声が、微かに聞こえた。 「おめでとうございます。元気な女の子ですよ」  看護婦さんはそういうと、男は深い溜息を吐いた。 「女の子か」  男は下を向いたまま、顔を上げようとしない。
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