ネクタイの記憶

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日差しは柔らかく、風が優しい。 放課後の腐活動。 みんな それぞれ好きなことをする中、俺は窓辺の席で景色を眺めていた。 「コノヤロー、待て!浦正!!」 「許せ、コジ。これもお前を鍛えるためだ!だから走れ!!」 何やら怒鳴り声が聞こえたので、俺は窓の外から教室内に視線を移した。 「ふざけんな!そんな理由でネクタイ取んなよ!!」 どうやらコジが浦正にネクタイを取られて怒っているらしい。 その証拠に浦正の手には赤い布が握られている。 そんな光景を眺めながら俺はふと あることを思い出した。 「そういえば このネクタイ…」 .
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