■ 第一話

7/99
前へ
/184ページ
次へ
    「まぁ、確かに…」 御剣 大翔(ミツルギ ハルト)先生。歳は確か25歳だっけ? 現役ホストと言われても不思議ではない程の容姿をしている。とはいっても、接客精神のないホストだけど………なに? なんか、めちゃくちゃ見られてんだけど? 「なんだぁ、雪兎。俺に見惚れてんのか?」 ニヤリとエロい笑顔を見せ近づいて来る御剣に、数人のチワワが顔を真っ赤に染めて倒れていった。 いや、ただ見てただけなんだけど…なに?こうゆう時どんな反応すればいいの? 「…えー…………あー…センセイハイツモカッコイイデスヨ」 「そんな棒読みで言われても嬉しかねーよ。……お前やっぱ気に入ったわ、俺の物になるか?」 その発言に、クラス中に悲鳴が響いた。 『いやーー!!』 『そんな平凡の何処がいいんですか!』 『平凡のくせに真宮様だけじゃなくて先生まで誑かすなんて!!』 別に誑かして無いんだけど…。つか、真宮とは中1の頃からの付き合いだし、先生とは保健室(保健の榊綺先生と幼なじみらしい)でよく話すだけだし。 ま、いつもの事だから良いんだけど… 「黙れ」 ドカッと言う音と共に、地を這うような低い声が聞こえた途端、騒がしかった教室内がしん、と静まり返る。
/184ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5541人が本棚に入れています
本棚に追加