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「……ネコも何人かヤられてるみたいだし。生徒会、風紀レベルの規模の親衛隊が出来そ…」
転校生君がニコッと人懐っこい笑顔をコチラに向けた瞬間、クラス中―俺達除く…が、固まった。
タチの奴らは顔を真っ赤にし前屈みになり、ネコの奴らは―
『可愛いー!』
『スッゴい美少年!』
『お姫様みたい!』
―と騒いでるし。
うん、コレは…――
「後々、めんどくさそぉだから関わん無いほーがいいねぇ……」
真宮も同じ事を思ってたみたいなんだけど……
「なんか…俺、嫌な予感するんだよね」
「なんでー?」
俺の呟きに反応した真宮が首を傾げながら聞き返してきた。
「何でって…。んじゃあ、真宮から見て左を見てみよー……………右じゃないから。右には窓しか無いから。左だよ左」
俺の席は窓側の一番後ろ。寝るにはいい場所なんだよね………。
じゃなくて!真宮の席は俺の前。そして、今は俺の方を向いてるから『真宮』から見て左って言ったのに右を見る真宮。
――天然? それともワザと?
「ひだり~?………………アレって」
ニコニコと笑っていた真宮の顔から笑顔が消えた。
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