5542人が本棚に入れています
本棚に追加
「………まさか、なんて事ねーよな」
怖っ!口調が違うよ?!なんで、ちょっとキレてんの!!
「……そ、そのまさかと思うよ」
だって御剣先生がコッチ指さしてるし。
教室の中で空いてる席は俺の隣だけ。とゆう事は必然的に俺の隣。だんだんと近づいて来る転校生。
「僕は篠宮 水羽、水羽って呼んでね!名前は?何て言うの?」
フワッと笑いながら話しかけてきた転校生…もとい、篠宮。
「えっ、ぁー……………」
どうしよう。関わりたく無いんだけど……
「はいは~い。オレは真宮如月よろしくねぇ。んでぇ、コッチがオレの可愛いハニーの紫月雪兎だよぉー」
真宮、口調は戻ったけど目が笑って無いよ。目が!
「ハニーじゃないから!」
変な事いうなよ!!
「じゃあ、如月と雪兎って呼んでもいい?」
ハニー呼びスルー!しかも、いきなり名前呼び!!俺に死ねって言ってんのぉ!
転校生だから分かんないかもだけど、人気者が名前を呼んだり呼ばしたりしただけでも、親衛隊にとってはそれだけで制裁の対象になる。
真宮の親衛隊はネコの子達だったからそんなに酷くはなかった(肉体的に)けど………篠宮の親衛隊はネコもタチもいるから余計に危ない気がする。
………関わりたく無い。
「ごめんねぇ。オレは、雪にしか呼ばせないのぉ…………だから、名前で呼ばないで?雪兎もダメだよ?オレしか呼んじゃダメなんだから……」
いつものように話していた真宮の言葉が、だんだんと冷たい空気を纏う。
最初のコメントを投稿しよう!