■ 第一話

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    「………まさか、なんて事ねーよな」 怖っ!口調が違うよ?!なんで、ちょっとキレてんの!! 「……そ、そのまさかと思うよ」 だって御剣先生がコッチ指さしてるし。 教室の中で空いてる席は俺の隣だけ。とゆう事は必然的に俺の隣。だんだんと近づいて来る転校生。 「僕は篠宮 水羽、水羽って呼んでね!名前は?何て言うの?」 フワッと笑いながら話しかけてきた転校生…もとい、篠宮。 「えっ、ぁー……………」 どうしよう。関わりたく無いんだけど…… 「はいは~い。オレは真宮如月よろしくねぇ。んでぇ、コッチがオレの可愛いハニーの紫月雪兎だよぉー」 真宮、口調は戻ったけど目が笑って無いよ。目が! 「ハニーじゃないから!」 変な事いうなよ!! 「じゃあ、如月と雪兎って呼んでもいい?」 ハニー呼びスルー!しかも、いきなり名前呼び!!俺に死ねって言ってんのぉ! 転校生だから分かんないかもだけど、人気者が名前を呼んだり呼ばしたりしただけでも、親衛隊にとってはそれだけで制裁の対象になる。 真宮の親衛隊はネコの子達だったからそんなに酷くはなかった(肉体的に)けど………篠宮の親衛隊はネコもタチもいるから余計に危ない気がする。 ………関わりたく無い。 「ごめんねぇ。オレは、雪にしか呼ばせないのぉ…………だから、名前で呼ばないで?雪兎もダメだよ?オレしか呼んじゃダメなんだから……」 いつものように話していた真宮の言葉が、だんだんと冷たい空気を纏う。
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