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――俺って最低だ。
もう昼休みだというのに、真宮は帰って来てない。
御剣先生はすぐに帰したって言ってたのにな……。携帯も繋がらないし、メールも来ない。いつもは少し離れていただけで恐いくらいに電話やメールが来てるのに。
「……………真宮、なにしてんだよ」
すぐに戻るって言ってたくせに…
どうしよう、今日は購買でも行こうかな。一人で食堂行くのは流石に無理だ。
「ねぇ、一緒に食堂行こう!」
「え? いや、俺は……」
「ミヤちゃん待ってたら時間が無くなっちゃうよ!早く!」
そう言って、購買に行こうとしていた俺の腕を強引に引っ張って篠宮は教室をでた。意外に力が強いんだな…痛いぐらい腕を掴んでるし。
ていうか……見られてる。そりゃ、そうだよね。話題の超美少年の転校生と誰かわかんない平凡が一緒にいるんだから……。
「…………なぁ、ミヤちゃん?って、まみ……如月の事?」
「うん!だって名前で呼んじゃダメって言ってたから」
「だから、ミヤちゃん?」
「うん!可愛いでしょ?」
満面の笑みを浮かべて頷く篠宮。その笑顔に廊下にいた数人が倒れ残りはトイレに駆け込んだ。
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